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ゆかいなひよこたち

Author:ゆかいなひよこたち
「ボクたちは、いったいいつまで若いのですか?」

もう戻れない日々を疾走する
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ある閉ざされた雪のマンションで [2013-01-14 月]

どうもこんにちは、吾輩である。

気象庁はいった。
「東京23区では、降っても積もることはないでしょう」と。
東京23区で降らないということは、吾輩の生息地でも降らないということを意味している!
しかし、これは一体どういうことか。

降っているではないか!

しかも大雪である。

そして吾輩、出かけてしまったのである。
まだ雪の降っていない時間に。
自転車で。

もちろん大変なことになった。
当然自転車は走れない。
なんとか押していくのだが、次第に雪を巻き上げて、車輪は回らなくなる。
タイヤは滑る。
雪はさらに降ってくる。
風はびゅおびゅお吹きつけてくる。
顔は冷たい。
ジーパンはぐしょぐしょ。
吹きつけた突風で傘の骨が一度に四本折れる。

当然のことながら、
自転車を担いで帰るという選択肢は、早々と捨て去った吾輩である!

降りしきる雪で視界は利かない。
一歩一歩、自転車を押しながら、雪を踏みしめて歩く。
吾輩が思い出したのは、小説『ホワイトアウト』の一場面である。
警察への一報を入れることに成功した主人公・富樫が、再びダムへと戻っていくシーン。
真保裕一、最高傑作との呼び声高い名作である。

そんな名作のワンシーンに自分を重ねながら、無意味に鼻息を荒くして
帰宅すること数時間。
ようやく、白く煙る寒空の向こうに吾輩の住むマンションが見えてきたのである。
極寒の地、埼玉。
そう呼んでも過言ではないであろう。

吾輩の住むマンションも、すっかり白い雪に覆われており、人の気配もなく、冷たく閉ざされていた。

SN3V0069.jpg

あまりの景色の変貌に絶句する吾輩。
もしやこれは、噂に名高いクローズド・サークルではないか!
ますます荒くなる吾輩の鼻息。

――説明しよう。クローズド・サークルとは、ミステリ用語で、
何らかの事情により外界との接触が完全に断たれた別荘や、
無人島などで殺人事件が発生するタイプのミステリジャンルのことである――

電話線とか切れてしまっているかもしれない!
そう思い、急ぎ自宅に駆け戻った吾輩。
だが、幸いにも(?)電話線は切れていなかった。
吾輩以外の人が全て凍りついてしまっていた! とかいう
ファンタジックな展開も待ってはいなかった。
吾輩もようやく、荒れ狂う鼻息を静めて、暖を取ることができたのである。

やはり、健康的な日常生活を送るために忘れてならないのは、
毎度の食事は腹八分目、そして気象予報は話半分くらいがちょうどよいようである。

ちなみに、吾輩オススメのクローズド・サークルは
東野圭吾著『ある閉ざされた雪の山荘で』である。

明日はひとでさんである。
よろしくどうぞ。

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